平成21年壽秋 松尾大屋台新調記念対談「平成の御新造を終えて」
- とき :平成21年9月26日 18時30分から
- ところ :松山市下難波 菅建設屋台仮奉擱所
- 出演 :
- 有限会社 菅建設 代表者 菅 博 (以下「菅」)
- 中西外区屋台製作委員長 前田 勝(以下「前田」)
- 聞き手:松尾神社総代 饒昇 (以下「饒昇」)
- 饒昇:
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ただ今から見事新調なった松尾大屋台を面前に据えて、長らく製作に関係されたキーマンおふた方にお集まりを願って、松尾大屋台新調記念対談「平成の御新造を終えて」と題して座談会を始めたいと思います。皆さんよろしくお願いします。
今回無事に屋台新調の大工普請方棟梁として、中西外区から依命を受け、めでたく豪華絢爛な松山市一の屋台が出来上がったわけですけど、まず率直なご感想からお伺いします。
- 菅:
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私は15年前くらいから市内の屋台製作に携わってきましたが(新町、上町胡子町、辻北、栄町、粟井シーサイドハイツ)、もうこれがたぶん最後の大仕事になると思っていて、昔ながらもええんやけど、ちょっと形も変えたものにしてみました。町の人がどう思われるかはわからんけど、僕としては満足いくものができたと思っております。
ただ先に言いました様に、今年の宮出しで、皆さん方がどのような感想、受け止め方をしてくれるか大変興味があるところです。
- 饒昇:
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そりゃもう、たまげるでしょう(伊予弁:非常に驚く)。
製作年数はどれくらいですか?
- 菅:
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足掛け4年くらいになりますね。
- 饒昇:
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これまでの通常の屋台製作から考えればかなり長い期間になりますが、思い起こされることはどんなことでしょうか?
- 菅:
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素材にこだわって、三重県の材木市場まで買い付けに行きました。原木を4本買ってきて、それを割ってからですと足掛け4年になるでしょう。なぜ伊勢まで材木を求めに行ったかというと、同じところで生育した原木でしたら、色も同じで、筋目も同じできれいんよね。各所の寄せ集めとなると目の色も違うんですよ。そこにまずこだわりました。ということは簡単に1年程度ではできないわけなんです。それからまた図面製作に1年くらいをかけて、じっくりと構想を練りました。